教わるって、すごい事だ

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今、泳ぎ方を習っている。53歳のおっさんがである。

ネットで見つけたコーチに教わる形だ。コーチは50歳の男性である。年代が近いと会話に困らない。楽である。しかし、なぜ急に習おうと思ったかというと、小学生のころから、水泳が、苦手な項目のひとつだからである。

まったく泳げないわけではない。死ぬ気であれば50メートルは泳げる。しかし50メートル泳ぎきると、呼吸は乱れ、筋肉はパンパン、時には嘔吐するほどだ。つまり気合だけで泳いでいる状態。

とくに私は水泳中の呼吸が苦手で、うまく息ができずに水を飲み、結果的にお腹を壊すことも多い。あまりに呼吸ができないので、普段の呼吸までおかしいのではないかと疑うほどだった。そんな状態で50年生きてきたわけだ。

だがふと、「これはコーチに習えば改善するのでは」と思い立ち、指導をお願いした。すると驚くほど呼吸がしやすくなりそうだと感じた。原因を聞くと、なるほど、だから苦しかったのかと腑に落ちた。普段は「吸って吐く」を自然にやっているが、水泳中の私は「吸う」ことばかりに意識が偏っていたらしい。結果として通常の5倍ほど空気を吸い込み、もう入らない状態でさらに吸おうとするため、苦しくなっていたようだ。

「普段と同じように呼吸してください」と言われて納得した。水中にいるからこそ自然な呼吸を保つべきなのに、なぜか普段以上に無理をしていたのだ。言われてみれば当たり前のことだが、自分では気づけなかった。

こうした「習わなければ気づけないこと」は意外と多い。呼吸のように、誰でもできて当然と思っている行為ほど、誤った方法のまま固まってしまうことがある。一度誤って覚えると、自力で矯正するのは難しい。だからこそ、学び直す必要があるのだ。

今回あらためて思ったのは、「迷ったら習う」ということだ。自分にできないことも、他人にとっては当たり前のようにできることが多い。そして、少し教えてもらうだけで劇的に変わることもある。できなかったことが、少しずつできるようになる。その変化を積み重ねていくことが、年齢に関係なく楽しいのだ。

この記事を書いたのは

鈴木 康孝
シックスワン株式会社。マーケティング&プロモーション領域担当。クリエイティブとかアイデアとか好き。尊敬する人、村上春樹さんと永井均先生と佐藤雅彦先生。今年の目標は、プログラムと英語をちゃんとやること。サウナと交互浴が大好き。
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