エアポートテストで、採用ミスマッチを防ぐ

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採用面接において、どのような基準で応募者を見極めていらっしゃいますか?華々しい経歴があるかどうか、難関資格を取っているかどうかなど、判断基準は様々です。しかしいわゆるスペック以外にも、重要な基準があります。

今回は、Googleでの採用面接でも取り入れられているエアポートテストという考え方に関してです。構造化面接(リンク)もそうですが、Googleの採用は、さすがに参考になるものが多いですね。

Googleのエアポートテスト

Googleが採用時に行っていたと言われる「エアポートテスト」は、面接官が「もしトラブルにより自分とこの人が空港に閉じ込められ、一晩過ごすことになっても耐えられるだろうか」というシチュエーションで、そこでもし、翌日の朝まで一緒にいられそうであれば採用するというものです。

「この人と、もし一晩空港に閉じ込められたら、耐えられるだろうか」チェックインしたんだけど飛行機は飛ばない、ホテルもあいていない、仕方なくラウンジで朝まですごさなくてはいけない、と言われたときに耐えられるだろうかと。「こんな奴と一晩も一緒にいられないよ」みたいな人は採用しちゃいけない、ということです。スキルや経験という点とは別の「肌が合うかどうか?」という点を直感的にテストする良い方法に思えます。

なお、私たちもエアポートテストのように、自分たちのカルチャーとフィットし違和感なく一緒にいられるかどうかを大切にしています。その理由は、業務のオンライン化によって、仕事におけるコミュニケーションの重要度があがってきていると考えるためです。リモートワークによって、カルチャーフィットの重要性は高まっていると感じています。

カルチャーフィットの需要度

当社ではコミュニケーションチャネルがオンラインに限定されているため、会社側と従業員側の両方にとって、価値観が合うかどうかが非常に重要だと考えています。

あらためてですが、コミュニケーションには、とてもコストがかかります。仕事の指示のやり取りがお互いにスムーズだった場合、コミュニケーションコストは低くすみますが、誤解や聞き漏れといった出戻りが発生するとコストはあがります。そして、こうしたコミュニケーション自体のコストにくわえて、コミュニケーションに付随する感情面のケアといった点は、双方に大きなコスト負担となります。あまりうまくいってない関係における忖度や過剰な配慮というのも感情面における大きなコストになります。

コミュニケーションのスタイルや仕事の進め方に、お互いのやり方に違和感があると、非常に大きなストレスがかかり、より大きなコストがかかってしまいます。ここでいうコストとは、単にコミュニケーションの頻度を高めなくてはならないということではありません。お互い必要以上に気を遣うため、メンタル面でも負担が大きいということです。

その一方で、風通しの良い関係性において、業務の全体感が共有され、わかりやすいドキュメントに基づいた指示によって推敲される業務、コミュニケーションはとてもスムーズでコストが低いものです。また、お互いのスタイルや考え方がやり方がフィットしていれば、お互いに気持ちよく働けます。これにより、パフォーマンスが向上し成果につながります。当社はこうした点がオンライン業務では重要だと考え、そのためにかなり意識をかけています。1on1や定期的なアンケートによるヘルスチェックはそのためです。

カルチャーフィットが重要というのは、こうした意味における、気持ちよくコミュニケーションができるかどうか?という点が重要だと考えているためです。

面接は入社前の1on1

タイトルにもあげた、エアポートテストは、こうした肌が合う合わないというレベルでの直感的なフィット感が大事だ、ということだと思います。そして、選考中の相手が当社のカルチャーにフィットするか、最初に判断できるのが採用面接です。これはいわば、入社前に行う1on1のようなものだと捉えています。

面接でスムーズにコミュニケーションができるかどうかは、入社後にお互い気持ちよく1on1ができるかに直結します。これは結果的に、業務をストレスなく進行できるかにつながっているのではないでしょうか。面接は、スキルや経験といった職務経歴書やレジュメに記述できない、人となりの確認と、自社とのフィット感を確認する重要な機会です。

面接時の違和感を、見逃さない

こうした考え方をもとに、当社では、採用面接では応募者のスペックやスキルだけでなく、「違和感」の有無を重要な判断基準にしています。

会話をしていて「何か違和感がある」と感じた時には、どんなに優秀な人材だとしてもお互いのために採用を見送るルールを敷いています。

この違和感の話が、冒頭で紹介したエアポートテストで確認しようとしてる点なのだと思います。いままでに、500名以上の応募をいただいき、多数の面接をし、日ごろからたくさんのメンバーとオンラインで働く中で、こういった数値化できない直感的な基準が大切だと思うようになりました。

「一緒に働きたいか?」という問いを大事に

私たち採用側だけでなく、応募者の方双方にとって重要です。従業員の方にとっても、フィットしない職場で働くことは、貴重な時間の使い方としてベストなことだとは思えません。他にもっと最適な職場があるかもしれないのですから。従業員、そして、会社にとって、フィットした採用をすることはとても重要なテーマです。

お互いが、「一緒に働きたいか?」という問いに対して、「YES」と答えられる状況こそ、高いパフォーマスへの最初の一歩になると思います。

さて、自社にフィットした採用を行うために、施策やシステムを含め、いろいろな施策や方法を取り入れていっています。引き続き、実施してよかった施策は、今後もこちらで共有・シェアしていきます!

この記事を書いたのは

鈴木 康孝
シックスワン株式会社。マーケティング&プロモーション領域担当。クリエイティブとかアイデアとか好き。尊敬する人、村上春樹さんと永井均先生と佐藤雅彦先生。今年の目標は、プログラムと英語をちゃんとやること。サウナと交互浴が大好き。
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